末期がん患者様の言葉から
KOHRI嫁です。
仕事柄がん患者様とお話する機会が多くあります。
がんを患うと、身体的・精神的・スピリチュアル的・社会的な苦痛を生じます。
本人もご家族も様々な心情の変化の中過ごされています。
私たち看護師は身体的ケアのみならず、スピリチュアル・社会面の苦痛を把握しつつ家族ケアを含め総合的な苦痛を考え、さまざまな苦痛の緩和を手助けすることを目指しております。
しかし、私たちが提供するばかりではありません。
患者様から学ぶこともたくさんあります。
今日の末期がん患者様のお話
この患者様は20年前にがんを発見してもらい、助けられた命だそうです。
そして今回はお腹にがんが出来て、触るとがんたちが触れる状態にまでになりました。
でもこの患者様、
「私はこの子たち(お腹に触れるがんたち)ができたときも落ち込んだりしたことないです。悩んでも仕方ないもんね。
先生にどれぐらい命あるか聞いて、それに合わせて生きていこうと思ってます。
私の人生はとても幸せでした。お金は特にないけれど、主人と同じ趣味がありカラオケに行ったり、小さい畑をしたり、、、
そして、その畑でできた野菜で毎朝主人がサラダを作ってくれるんです。
感謝です。
私は毎日今日もありがとうって主人に言うの。そして主人に惚れてるの。主人も私と同じ気持ち。
こんなに幸せで何も後悔はない。
主人に看取られたいと思うし。
ただ最期主人と離れることで泣いてしまうかもしれないけどね。」
満面の笑みでお話してくださいました。
幸せがお顔にしっかり出ている患者様。
この根源は父親にあるそうです。
子供の頃から思春期までも父親と仲が良く家族といるのが幸せだったそうです。
私が忘れかけていることを気づかせてくれました。
私も本当はとても幸せなんです。
主人、両両親、子供たちをはじめ、仕事場があること、仕事させてもらっていること、仕事の仲間、そして友達。それぞれに感謝しているのです。
それなのに、ストレスを全面的に出して不平不満を口にし、感謝の言葉を述べるのを忘れていた気がします。
夫、毎日毎日私の世話してくれてありがとーーーーー!
子供たち、やさしく思いやりのある子たちに育ってくれてありがとーーーーー!
お父さん、お母さん、みんな、私を助けてくれてありがとーーーーー!
みんながあっての私。私がこうして生きていれているのも皆さんのおかげです。
本当に感謝です。
これからもこの気持ちとこの気持ちを言葉にすることを忘れず精進していきたいと思います。
ありがとうございました。